近年は、台風や集中豪雨による浸水被害が各地で発生しています。「近くに大きな川がないから大丈夫」と思っていても、短時間に大量の雨が降ると、側溝や下水の排水が追いつかず、道路や住宅が浸水することがあります。
水害が発生してから慌てないために、家庭内でできる備えを確認しておきましょう。
■ハザードマップを確認する
まず確認したいのが、お住まいの地域のハザードマップです。
自宅が洪水や内水氾濫、土砂災害の危険区域に入っているかを確認し、避難所までの経路も家族で共有しておきましょう。
避難経路は一つだけでなく、川沿いや低い道路、地下道などを避けた複数のルートを考えておくと安心です。雨が強くなってからでは、普段通れる道が冠水している可能性もあります。
■備蓄品は取り出しやすい場所へ
飲料水や非常食、懐中電灯、携帯ラジオ、モバイルバッテリー、常備薬などを準備しておきましょう。
ただし、水害対策では「保管場所」も重要です。床下や低い位置に収納していると、浸水によって使えなくなることがあります。非常用品はできるだけ2階や棚の上など、高い場所に保管しましょう。
現金、保険証券、通帳などの大切なものは、すぐに持ち出せるようにまとめ、防水ケースや密閉袋に入れておくと安心です。
■家の外から水が入るのを防ぐ
大雨が予想されるときは、玄関や勝手口、窓、換気口など、水が入りやすい場所を確認します。
家庭用の止水板がない場合は、水を入れた袋を段ボール箱に入れて並べる「簡易水のう」でも、一時的な浸水対策になります。ただし、水の勢いが強い場合や水位が高い場合には対応できません。無理に家へとどまらず、早めの避難を優先してください。
ベランダの排水口や家の周囲の側溝に、落ち葉やゴミがたまっていないかも確認しましょう。排水口が詰まると、水が流れにくくなり、ベランダや敷地内に水があふれる原因になります。
■家電や大切なものを高い場所へ移す
浸水のおそれがあるときは、床に置いている家電、延長コード、パソコン、写真、重要書類などを高い場所へ移動させます。
移動できない大型家電は、電源プラグを抜いておきます。ただし、すでに床が濡れている場合は感電の危険があるため、電気製品や分電盤には触れないようにしてください。
車も低い土地や地下駐車場に置いたままにせず、安全に移動できる早い段階で高い場所へ移しておくことが大切です。
■避難のタイミングを家族で決めておく
水害時は、「もう少し様子を見よう」と判断を遅らせてしまうことがあります。しかし、道路に水が流れ始めてからの避難は大変危険です。
高齢者や小さなお子さま、身体の不自由な方、ペットがいるご家庭では、移動に時間がかかることを考え、早めに避難を始めましょう。
「警戒レベルが上がったら」「近くの道路に水がたまり始めたら」など、避難を始める基準を家族で決めておくと、いざというときに迷いにくくなります。
■日頃の住まい点検も水害対策に
屋根や雨樋、外壁、窓まわりの劣化は、雨漏りや室内への浸水につながることがあります。
雨樋の詰まりや外れ、外壁のひび割れ、コーキングの切れ、屋根材のずれなどは、早めに点検しておきましょう。大雨や台風が近づいてから屋根へ上るのは危険です。点検や修理は、天候が安定している時期に行うことが基本です。
水害は完全に防ぐことが難しい災害ですが、事前の準備によって被害を小さくできる可能性があります。まずはハザードマップの確認と、家の中の備蓄品や大切なものの保管場所を見直すことから始めてみましょう。
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