前編では「家の性能が暮らしの質を左右する」ことをお話ししました。
今回は、「じゃあ実際にどうすればいいの?」という疑問に答える内容です。
家づくりや購入で後悔しないために、チェックすべきポイントを5つに絞って紹介します。
1. 断熱性能は“数字”で確認する
「暖かい家です」と言われても、それだけでは不十分。
見るべきはUA値(外皮平均熱貫流率)。数値が低いほど熱が逃げにくく、省エネで快適です。
-
基準の目安:北海道で0.46以下、本州中部で0.87以下
-
ZEH基準なら全国で0.6以下が目安
→ カタログや設計図で必ず数値を確認しましょう。
2. 気密性は“C値”で見極める
高断熱でも、隙間だらけでは意味がありません。
気密性能は**C値(相当隙間面積)**で判断します。
-
C値=1.0以下なら高気密
-
C値=0.5以下ならかなり優秀
→ これは実測しないとわかりません。気密測定をしてくれる業者を選ぶのがポイントです。
3. 耐震性能は「等級」で比べる
耐震性も見た目ではわかりません。頼りになるのは耐震等級。
-
等級1:最低限の基準(建築基準法レベル)
-
等級2:災害時の避難所レベル
-
等級3:最高レベル(消防・警察などの拠点)
→ 等級3を取っているか、または取れる設計かを確認しましょう。
4. 断熱材や窓の仕様も要チェック
壁の中に何を使っているかも超重要です。
-
グラスウール?セルロース?ウレタン?
-
窓はアルミサッシ?それとも樹脂サッシ+Low-E複層ガラス?
→ カタログや説明で聞き流さず、自分で比較することが大事です。
5. 換気システムは「第1種」か?
24時間換気は義務ですが、方式はバラバラです。
-
第1種:給気も排気も機械でコントロール(温度ロスが少ない)
-
第3種:給気は自然、排気は機械(コストは安いが快適性に差)
→ 快適性・省エネ性を求めるなら第1種換気+熱交換型が理想です。
まとめ:いい業者は「性能の説明」ができる
ここまでの話をまとめると、
家の性能は“なんとなく”ではなく、“数値と仕様”で見ることが大切です。
そして、ちゃんと説明できる業者や工務店を選ぶこと。
「大丈夫です」「うちは高性能です」ではなく、どう高性能かを説明できるかが信頼の分かれ道です。
QRコードを読み取るか、LINEマークをクリックして友達追加してね