小山 志穗 自己紹介へ

住宅の光熱費を忘れて目先のお金だけで新築住宅を選んでいませんか?光熱費というランニングコストを考えよう

住宅を購入する際、多くの人が初期費用に焦点を当てて家を選ぶ傾向があります。

しかし、実際に住み始めた後の光熱費などのランニングコストは、家計に大きな影響を与えます。

特に20〜30代の方々が新築住宅の購入を考える際には、

長期的な視点で光熱費というランニングコストをしっかり考慮することが重要です。

なぜ光熱費を考慮すべきなのか

ランニングコストの見過ごしがちな影響

新築住宅の購入は人生で最も大きな投資のひとつですが、

その際に初期費用だけでなくランニングコスト、特に光熱費を無視してしまうと、

後々の家計に予想外の負担がのしかかる可能性があります。

月々の光熱費が高ければ高いほど、ローン返済や日々の生活費に対するプレッシャーも大きくなります。

長期的な視点でのコスト比較

例えば、光熱費が毎月2万円かかる住宅と、1万5000円で済む住宅では、月々の差額は5000円ですが、

年間では6万円、30年の住宅ローン期間では180万円の差が生じます。

これだけで、新しい家電や家具を買い替えたり、旅行に行ったりすることができる額です。

光熱費を抑える新築住宅の選び方

断熱性能

新築住宅を選ぶ際に重要なのは、断熱性能です。断熱性能が高い住宅は、

冬場の暖房費や夏場の冷房費を大幅に削減できます。具体的には、以下のポイントを確認しましょう。

  • 窓の断熱性能: 二重窓やトリプルガラスを採用しているか
  • 外壁・屋根の断熱材: 高性能な断熱材を使用しているか
  • 気密性: すきま風が入りにくい設計になっているか

エネルギー効率の高い設備

設備選びも光熱費削減の鍵です。省エネ性能が高い設備を採用することで、日々のエネルギー消費を抑えられます。

  • エアコン・ヒートポンプ: 高効率モデルを選ぶ
  • 給湯器: エコキュートやガスのエコジョーズ
  • LED照明: 全室で採用することで電気代を節約
  • 太陽光発電: 自家消費で電気代を削減しつつ売電収入も得られる

住宅性能表示制度の活用

住宅性能表示制度を活用すると、断熱性能や省エネ性能を客観的に確認できます。

「断熱等性能等級」や「一次エネルギー消費量等級」などの等級をチェックし、高性能な住宅を選びましょう。

具体的な光熱費削減の実例

例1: ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)

ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、

省エネ設備と太陽光発電などの再生可能エネルギーを組み合わせて、

年間のエネルギー収支をゼロにする住宅です。ZEHの導入により、

年間の光熱費がほぼゼロになる例もあります。初期費用は高くなりますが、

長期的なコスト削減を考えると非常に魅力的です。

例2: パッシブハウス

パッシブハウスとは、建物自体のデザインや断熱性能を最大限に活かして、

冷暖房のエネルギーを極力使わずに快適な室内環境を維持する住宅です。

自然の風や太陽光を利用した設計により、年間を通して少ない光熱費で済むのが特徴です。

 

新築住宅を選ぶ際、目先の費用だけでなく、

光熱費というランニングコストを考慮に入れることは非常に重要です。

断熱性能や省エネ設備に優れた住宅を選ぶことで、長期的な視点で見た場合に大きな節約につながります。特に20〜30代の方々は、これから長い人生を見据えて、今のうちに賢い住宅選びをしてみてはいかがでしょうか。