小山 志穗 自己紹介へ

避難しやすい家づくり|家族を守る整理収納の習慣

2026/07/28(火) 収納のこと

災害は、家族全員が起きているときに発生するとは限りません。就寝中や入浴中、料理中など、突然の出来事に慌ててしまう可能性があります。そのようなときでも安全に行動するためには、特別な日だけ防災を意識するのではなく、日頃から避難しやすい環境を保つことが大切です。

そのために役立つのが、整理収納の習慣です。

避難しやすい家にするために、まず意識したいのが通路の確保です。玄関までの廊下や階段に荷物が置かれていると、暗闇の中で足を取られたり、倒れた荷物によって通れなくなったりすることがあります。

普段は問題なく通れていても、災害時には停電や割れたガラス、家具の転倒などによって状況が大きく変わります。通路に収納棚や段ボールを置かず、できるだけ何もない状態を保ちましょう。

玄関には、必要以上に靴を出さないことも大切です。地震で靴箱から靴が飛び出すと、避難の妨げになる場合があります。日常的に履く靴だけを出し、使わない靴は定期的に見直しましょう。

避難するときに履ける靴やスリッパを寝室に用意しておくのも有効です。地震によって窓ガラスや食器が割れると、室内を素足で歩くことは危険です。懐中電灯や笛と一緒に、ベッドや布団の近くに置いておきましょう。

家族全員が防災用品の収納場所を知っていることも重要です。一人だけが備蓄品や防災リュックの場所を把握していても、その人が自宅にいるとは限りません。

「懐中電灯はここ」「非常用トイレはここ」「防災リュックはここ」というように、家族で収納場所を共有しておきましょう。収納場所を変更した場合も、必ず家族へ伝える必要があります。

また、災害発生時の連絡方法や避難場所についても話し合っておきましょう。電話がつながりにくくなった場合の連絡手段、家族が別々の場所にいる場合の集合場所、地域の避難所までの経路などを確認しておくと安心です。

実際に玄関から避難場所まで歩いてみると、危険な塀や狭い道、夜間には見えにくい場所などに気づくことがあります。高齢者や小さな子どもがいる家庭では、誰がどのように手助けするかも考えておきましょう。

家の整理は、一度行えば終わりではありません。家族の成長や暮らしの変化とともに、必要な物や家具の配置も変わります。年に一度の防災の日だけでなく、衣替えや大掃除などのタイミングに合わせて点検するのがおすすめです。

確認したいのは、避難経路に物が増えていないか、家具の固定器具が緩んでいないか、備蓄品の期限が切れていないか、防災リュックが重くなりすぎていないかなどです。

整理収納を毎日の習慣にすると、家の中が整うだけでなく、異変にも気づきやすくなります。「使った物を元に戻す」「床に物を置かない」「不要な物をため込まない」といった小さな行動が、災害時の安全につながります。

防災は、いつ起こるか分からない出来事を怖がるためのものではありません。家族が落ち着いて行動できるよう、今できる準備を進めておくことです。

暮らしやすい家は、避難しやすい家でもあります。日頃の整理収納を見直し、家族みんなが安心して暮らせる住まいをつくっていきましょう。

 

 

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