小山 志穗 自己紹介へ

狭小住宅は水廻りはどこが一番ベスト?【後編】

2025/04/29(火) 家づくりのこと

前回は、狭小住宅における水廻りの基本配置と、1階・2階どちらにまとめるのがいいかについて解説しました。
今回は、3階建て住宅や特殊な土地条件における配置のコツ、そして後悔しないためのポイントを紹介します。

3階建て・ビルトインガレージの場合

都市部の狭小住宅ではよくある「1階:ガレージ+玄関/2階:LDK/3階:個室」というパターン。

このとき、水廻りをどこに置くべきか?

おすすめは「2階LDKと一緒に水廻りを置く」パターン

  • キッチンと洗面・風呂をまとめることで家事動線が短くなる

  • 洗濯物を2階バルコニーに干す動線もスムーズ

  • 来客があっても、1階トイレを使わせることでプライベート感を保てる

注意点:

  • 浴室を2階に置くと、配管スペースと防水設計が重要

  • 将来のメンテナンスも見据えて、点検口の位置などを確認しておくべき


旗竿地・縦長地形での工夫

奥に細長い敷地では、建物もどうしても縦長に。こういった場合は、水廻りを中央付近にまとめるのがおすすめです。

理由は単純。
家のどちら側からでもアクセスしやすく、家事動線の中継点にもなるから。

たとえば、

  • 中央に洗面所+バス

  • その周辺にキッチンやトイレを寄せる
    ことで、配管が短く効率的な配置になります。


水廻り配置で失敗しないためのチェックポイント

✅ 配管ルートを意識する

構造的にムリのある場所に無理やり置くと、後々トラブルに。図面の段階で縦のラインを揃える意識を。

✅ 家事動線だけでなく「生活動線」を考える

たとえば、朝起きてからの流れ(トイレ→洗面→朝食準備)を具体的にイメージして設計するのがコツ。

✅ 「将来の使い勝手」も忘れずに

  • 子どもが大きくなったとき

  • 自分たちが年を取ったとき

  • 二世帯化の可能性があるとき

短期的な効率だけでなく、**10年後、20年後も快適か?**を意識すると後悔が少なくなります。


結論:ベストな水廻り配置は「正解が1つじゃない」

狭小住宅では、「限られた面積をどう活かすか」が勝負。
水廻りのベスト配置は、土地の条件×家族の暮らし方×将来の見通しによって変わります。

ただし共通して言えるのは:

  • 配管はできるだけまとめる

  • 生活動線はシンプルに

  • 上下移動は最小限にする

この3つを押さえるだけで、ぐっと暮らしやすい家になります。

 

 

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