前回は、狭小住宅における水廻りの基本配置と、1階・2階どちらにまとめるのがいいかについて解説しました。
今回は、3階建て住宅や特殊な土地条件における配置のコツ、そして後悔しないためのポイントを紹介します。
3階建て・ビルトインガレージの場合
都市部の狭小住宅ではよくある「1階:ガレージ+玄関/2階:LDK/3階:個室」というパターン。
このとき、水廻りをどこに置くべきか?
おすすめは「2階LDKと一緒に水廻りを置く」パターン
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キッチンと洗面・風呂をまとめることで家事動線が短くなる
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洗濯物を2階バルコニーに干す動線もスムーズ
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来客があっても、1階トイレを使わせることでプライベート感を保てる
注意点:
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浴室を2階に置くと、配管スペースと防水設計が重要
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将来のメンテナンスも見据えて、点検口の位置などを確認しておくべき
旗竿地・縦長地形での工夫
奥に細長い敷地では、建物もどうしても縦長に。こういった場合は、水廻りを中央付近にまとめるのがおすすめです。
理由は単純。
家のどちら側からでもアクセスしやすく、家事動線の中継点にもなるから。
たとえば、
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中央に洗面所+バス
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その周辺にキッチンやトイレを寄せる
ことで、配管が短く効率的な配置になります。
水廻り配置で失敗しないためのチェックポイント
✅ 配管ルートを意識する
構造的にムリのある場所に無理やり置くと、後々トラブルに。図面の段階で縦のラインを揃える意識を。
✅ 家事動線だけでなく「生活動線」を考える
たとえば、朝起きてからの流れ(トイレ→洗面→朝食準備)を具体的にイメージして設計するのがコツ。
✅ 「将来の使い勝手」も忘れずに
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子どもが大きくなったとき
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自分たちが年を取ったとき
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二世帯化の可能性があるとき
短期的な効率だけでなく、**10年後、20年後も快適か?**を意識すると後悔が少なくなります。
結論:ベストな水廻り配置は「正解が1つじゃない」
狭小住宅では、「限られた面積をどう活かすか」が勝負。
水廻りのベスト配置は、土地の条件×家族の暮らし方×将来の見通しによって変わります。
ただし共通して言えるのは:
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配管はできるだけまとめる
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生活動線はシンプルに
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上下移動は最小限にする
この3つを押さえるだけで、ぐっと暮らしやすい家になります。
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