都市部に家を建てようと思うと、どうしても「狭小地」という現実に向き合うことになります。20坪以下、下手すると15坪未満。それでも快適に暮らしている人は多い。何が違うかというと——収納の計画がしっかりしているかどうか。
ここが住み心地の分かれ道になります。
■ 狭小住宅は「収納の甘さ」が致命傷になる
限られた空間の中で暮らす場合、モノの置き場所が曖昧だと一気に生活感が出てしまいます。床にモノが置かれれば、スペースが狭く見えるのはもちろん、掃除もしにくくなる。
たとえば、あるご家庭では延床25㎡の中でご夫婦と子ども1人が暮らしていますが、**「玄関横の土間収納」「階段下の引き出し」「壁一面の可動棚」**など、細かいところまで収納が考え抜かれていて、モノが表に出ていません。
結果、数字以上に「広く感じる家」になっています。
■ 設計段階から「何をどこにしまうか」を決めておく
よくある失敗は、「とりあえず家の形を作ってから収納を考える」という流れ。狭小住宅ではこの順番が逆です。先に収納を確保し、その上で残った空間をどう活かすかが正解。
「家族の持ち物の量」「日常的に使う頻度」「取り出しやすさ」までを想定しておけば、あとから収納に困ることはありません。
■ “縦の空間”をどう使うかで差がつく
横に広げられない狭小住宅では、縦の使い方がとにかく大事。たとえば:
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天井まで届く壁面収納(見せる&隠すの使い分けがカギ)
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ロフト収納(季節モノや非常用品の置き場に)
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階段の段差を引き出しに(意外と収納力あり)
こうした「普通の家ならオプション扱い」な収納を、最初から前提にして設計することで、ストレスのない暮らしができます。
■ 本当に必要なモノだけを持つ暮らしへ
収納計画を立てると、自ずと「不要なモノ」が見えてきます。これは悪いことではなくて、むしろ狭小住宅を建てる最大のメリットでもあるかもしれません。要らないモノを手放し、自分たちの生活に本当に必要なものだけに囲まれる暮らし。
空間に余白が生まれ、気持ちにも余裕が出ます。
まとめ:収納を制する者が、狭小住宅を制す
狭い土地に家を建てるからこそ、収納をないがしろにできない。収納を制する者が、狭小住宅を制する。そう言っても言い過ぎじゃないと思います。
後悔しない家づくりのために、「間取りを考える前に、収納を考える」。これを忘れないでください。
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